集合は午前7時に百万遍辺りにした。実際には少し遅れたけど…。
そこから白川通を北上し,大原,途中峠,花折峠経由で,登山口のある大津市葛川坊村町の明王院を目指した。
途中,車は多くはなかったが,途中トンネルを過ぎた所の交差点で信号待ちをしていると,堅田の方から来て花折峠に向かう車が多数あった。10台ぐらいかなぁ?
もしや,みんな武奈ヶ岳に行くのか?と思ったが,実際にはその中の5台ほどが坊村の駐車スペースに入った。残りはさらに北に向かったけど,どこに行くんやろ?
また,花折峠を過ぎた辺りにちょくちょくあるちょっとしたスペースにもどこも車が止めてあった。あの辺りからなら権現山に行ったのかな?
坊村の曙橋を渡った先,葛川市民センター前と交番前の駐車スペースに向かった。着いたのは午前8時頃だったが,ほぼ満車になりつつあった。
車を止めてから登山の準備を始めた。靴を替え,アイゼンなどの用意をしてから出発したら,8:15 を過ぎていた。
そこから橋を渡り,道の向こうのトイレに寄ってから登山口に向かった。途中にトイレはないので,帰りに同じトイレまでトイレは我慢した。
そこまでは路面にあまり雪はなかったが,明王院の手前の橋の上から先は路面にも雪がのっていた。
そこで階段を上がった明王院の前でみなアイゼンをつけた。
登山口から路面には雪がのっていた。武奈ヶ岳の御殿山ルートは序盤の傾斜がきつい。
そこを滑らないようにアイゼンの爪を雪にさすように歩いた。しかし,いまいちどのぐらいの角度でさせばいいか,最後までよくわからなかったなぁ…。
今回は,みなさんが踏み固めたトレース部は,ほぼ沈むことなく,でも爪が刺さる感じでしっかり歩けた。
しかし,ちょっと急な斜面などになると,トレースはしっかり踏み固められておらず,どちらかというとふわっとした雪で,踏むとかなり沈み込んだ。
そんなところは登りにくいなぁ,と思った。しかし,下りの場合は踏み固められたところは滑りやすい感じがしてかなり気を使った。
斜度が緩ければ足裏全面で雪面に爪を挿せばいいが,少し傾斜がきつくなると爪の刺さりが浅く感じられて滑りそうな気がした。
やはり爪の短い軽アイゼンはよくないのかもしれない。少なくとも足の前後に爪のある10本爪以上のアイゼンでないといけない感じだった。
そのため,下りでは踏み固められたトレースよりもその脇辺りの多少沈み込む雪の部分の方が下りやすかった。
あるいは誰も踏んでいない雪の方が歩きやすそうな感じがした。まぁ,もう少し経験を積まないといけないやろなぁ…。
序盤の急斜面をなんとかこなすと,短いけどほぼ水平になる区間がある。そこで一息つけるが,その直後に急な上りがある。
平坦部から見ると見上げるような斜面がある。そこが上りも下りも一番きびしかった。特に下りではすごく厳しい区間だった。
下りがあんなに怖いとは…。きっとあまり踏み固められていない部分を一気に下った方がラクだったと思うが,他のメンバーもいたので今回は基本的にトレースに沿って下った。
その代わり,できるだけトレース脇の踏むと雪が沈み込むところを踏むようにしておいた。
急登区間をすぎると上りと下りの標識が90度の角度でつけられた場所にでる。そこから先は尾根伝いに歩くコースになり,急に明るい雰囲気になる。
特に今回みたいに晴れた日はテンションが上って,登ってよかった,と感じた。
尾根に出てしばらく登ると夏道との分岐点を通過した。実際には標識が雪に埋もれていて,スマホアプリで見たら冬道にいた,という感じだったが…。
その辺りは夏道は沢に沿って登る感じだが,冬場は雪が吹き溜まるので避けてる気がする。
それに比べて冬道はちょっと急な斜面を直登する感じになる。雪山の登山は無雪期の登山に比べると急傾斜を登る気がするなぁ。
歩いていると,気づくと夏道と合流していた。その辺りからは木も減り始め,さらに明るく感じられた。
その辺りでチェーンスパイクを履いていた友人の靴の裏を見ると雪が団子のようについていた。
チェーンスパイクでは雪が団子状に付きやすいみたい。雪が団子状につくと高下駄のようになり,全然グリップしないので危険だし,とても体力を消耗する。
そこでその友人には6本爪のアイゼンをオススメしたが,まずはワカンを履いてみたい,というのでその先はしばしワカンを履いて登っていた。
そして,11時20分ごろに御殿山山頂にたどり着いた。
御殿山山頂まで来ると,その先に武奈ヶ岳が見える。実際には武奈ヶ岳山頂手前の分岐点付近が見えているのだが…。
序盤を登っている時には御殿山には10時半頃着けるかな?と思っていたが,11時半近くになってしまった。
午後から気温も下がるし,風も出そうやし,と考えると,13時には下山を始めたいと思っていた。そうなると11:20に御殿山は遅いかも,と感じた。
しかし,約1名,ペースが上がらない人がいた。そこで,当人に御殿山で待っててもいいよ,と言ったが,本人はここまで来てそれは嫌だ,ということだった。
ただ,その時点のペースで行くと,お昼を食べる時間がないかも,と思った。
そこで,快晴だし西南稜で木がないので道を間違えることもないので,その1名にはマイペースで山頂を目指すように指示して,残りの3人で先に行くことにした。
本人は昼飯を食べそこねてもいいから,武奈ヶ岳まで行きたい,ということだったし…。
御殿山からは一度急に下る。その下りで,上りでは感じない恐怖感があったので,下りの尾根伝いが終わってからの急傾斜部は難しそう,と思った。
とりあえずは武奈ヶ岳山頂を目指すので,ペースを少し上げて前進した。
西南稜は思ったとおりすごく気持ちよかった。雪がないシーズンでも気持ちいいが,雪のある西南稜はどこかものすごい山に来た感じがあった。
快晴無風だったので快適だったが,風があるとめちゃ厳しそうやなぁ,という気もした。視界が悪いとどちらかの谷に迷い込みそうやし…。
雪山は天候が大事やなぁ,と思った。
西南稜を歩き,最後に壁のように感じた斜面を登ると,琵琶湖側からのルートとの合流点にたどり着く。
その手前辺りで初めて武奈ヶ岳山頂付近が見える。合流点まで来た時には無事に山頂まで来れたという安堵感と充実感が湧いてきた。
そしてそこから200m ほど歩き,12時過ぎに無事に武奈ヶ岳山頂にたどり着いた。12時半になることも覚悟したが,御殿山からは思ったよりも短い時間で着くことができた。よかったよかった。
山頂ではまず山頂の碑で記念撮影をし,360度見渡せる風景を楽しんだ。それからせっかくだからと山頂のすぐ向こうぐらいに陣取って,お昼ごはんを食べた。
昼ごはんはお湯を沸かしてカップヌードルを食べた。普段食べるには健康的にどうなん?と思うが,山の上だとすごく美味しく感じる。時間もかからないし…。
カップヌードルにお湯を入れて3分を待っている間に,放置してきた最後の1名がやってきた。我々の到着から15分も経ってないないと思う。思ったよりも早い到着だった。
本人曰く,何が何でも武奈ヶ岳の山頂を踏みたい,という一心で必死に歩いたらしい。この作戦はいいかも…(いいのか?)。
無事にみなで景色を楽しみながらお昼ごはんを食べ,さらにインスタントコーヒーを飲んでから,下山を開始した。
下山前に他の登山者に頼んで 4人揃って記念撮影をしておいた。
下山開始は13時頃だった。ほぼ予定通りとなった。
そこからはひたすら下った感じだった。御殿山は登らないといけなかったけど…。
尾根筋を下っている間はあまり問題なく下れたと思う。何箇所かあるちょっと急な傾斜も,徐々に慣れてきたし…。
しかし,尾根が終わったところの急傾斜部はちょっと大変だった。なにせ傾斜が急なので,みなさんが踏み固めたルートは爪がかからずに滑り落ちそうに感じた。
ちゃんとしたアイゼンならしっかり踏ん張れるのかなぁ?ところどころにまっすぐ下る踏み跡があったが,あれはきっと踏み固められたルートを避けて下ったんやろなぁ,と思った。
とにかく今回はトレースに沿うように,でもできるだけ雪が柔らかいところを踏みながら下ってみた。
雪が沈むところを下るのは慣れてくると面白かったが,慣れるには時間がかかるかも。次来ることがあれば,まっすぐ下ってみるかなぁ??
その先は傾斜もましになるので,ただただ下った感じだった。あの下りは夏山でも結構長く感じるが,雪山だとかなり長く感じた。気分的なものかもしれないが…。
そんなこんなで,なんとか頑張って午後3時半ごろに登山口に戻ってきた。上りは4時間半ほどかかったが,下りは2時間半ほどだった。ま,そんなもんかな?
その後,明王院前でアイゼンを外し,橋を渡った先の水路でアイゼンやストックの先を洗った(流水につけてチャプチャプと振っただけやけど…)。
それからトイレに寄ってから車に戻った。
今回は(無謀にも?)雪の武奈ヶ岳に登ってみた。快晴の日を選んで登ったので,ほとんど風もなく,思ったほどは寒くもなくて最高の雪山登山日和だった。
初めての雪山登山だったが,なかなかに楽しい登山だった。
他のメンバーも,今まで登った中で一番きつい山だったと言っていた。
とにかく大きなトラブルなく下山できてよかった。
ただ,もう一回来るとすると,装備を充実させないといけないなぁ,と感じた1日だった。